こんにちは。
子なし妻のすーです。
生産性なく毎日を過ごしています。
今回は私が2024年中に読んでよかった、心に残った本を紹介します。
私は1年を1ヶ月先取りして、2023年12月から2024年11月までとしています。
その中で194冊読んでいます。
その194冊から7冊に絞って紹介します。
本の内容、私の感想を書いていきます。
小説部門
①「タラント」角田光代著
主人公(みのり)は学生時代にボランティアに邁進していた40代女性。
海外での貧困状況などを見て、何かをしなきゃという思いがありながら、友達が海外で監禁されたり、友達の死があったりで、心がすり減り何かするというよりは日々をつつがなく過ごすことをモットーに生きるようになる…。
そんなときに戦争で足を失ったおじいちゃんの過去を知るようになって、話が動き出すという物語。
「タラント」 #読了
— すー (@8Suu4) 2024年7月11日
なんか応援されているような本だった。
タラント(才能や使命)がたっぷりあって邁進している人も、自分のタラントがなにか分からない人も、自分の考えなんて持たないほうがいい、見てるだけという人もどういう人だって尊い!って感じるような本。温かい気持ちになりました🥹
その他にも、世の中は分かりやすいものを求めているし、お金になる。
戦争している国の辛そうにしているシーンばかり切り取るけれど、でも、現実は私達と同じように日常があるし、笑っていることもある。
はっきり線引きできないのが世の中だし、日常じゃないかな?
そんなことも教えてくれる小説でした。
②「和宮様御留」有吉佐和子著
江戸時代末期、外国から開国を迫られ、開国派の幕府と攘夷派の天皇と意見が分かれていた。
幕府と天皇との仲立ち(公武合体)のために徳川幕府14代将軍家茂に嫁ぐ天皇の子・和宮様の話。
最初は公家の言葉に慣れずなかなかページが進みませんでしたが、途中からおもしろくてどんどん読んでいってしまいました。
和宮様が替え玉だったという発想がすごいんですよね!
あとがきを読むとあながち突拍子もない発想とはいえないのかもしれないと思ってしまいました。
確かにゴタゴタしていた時代だし、身分が高い女性だとたくさんの人に会わないから可能かもしれないな、と。
最初の替え玉、フキはただただ不憫でした。
元気が取り柄で、下女見習いのような身分のフキには宮様の代わりなんて一番やらせてはいけなかったのでは?
気が狂わないほうがおかしい。
二番目の替え玉、宇多絵はフキよりは身分が違わないし、大切に育てられた子だからまだよかったかもしれない。
しかし、時代が変わる時に大変だっただろうな。
この替え玉ふたりが頼りにしていた少進というお付きの女性がすごくよかった!
少進がいなかったらこんなにうまく事は運んでいかなっただろうな〜。
③「夜明けのすべて」瀬尾まいこ著
重いPMS持ちの20代女性とパニック障害持ちの20代男性がお互いの病気を気づかいながら一歩ずつ前へ進んでいくやさし〜い物語です。
瀬尾まいこさんの本は何冊か読みましたが、この本が一番好きかもしれません。
人って自分で経験していないことって理解できないことがあります。
しかし、2人とも自分ではどうにもならない病気を抱えているからこそお互いを理解できるし、安心できるし、気を使わないでいられるんだろうな〜と感じました。
そして、2人の関係が安心だからこそちょっと外に目を向けられ、職場の人に心を開いていって、よい方向に向かえているんだろうな。
病気によってできないこともあるけれど、
忘れていた好きなことを思い出せたり、
相手の表面的なことだけでなく深いところまで理解できるようになったり、
できることもたくさん書かれていて、そこもよかったです。
暮らし部門
①「花のしつらい、暮らしの景色」平井かずみ著
自然のままに植物を飾る方法が書かれた本。
アイデアが満載で試したくなりました。
🌿花が向いている方向に沿って自然のままに飾るのが新鮮。
まっすぐに飾るという思い込みが外れました。
🌿浅い花器に花を飾るのが素敵。
一輪を寝かせて飾る。
花器の縁に花首をのせて安定させる。
🌿普段使いの器を花器としても使う。
平皿に生けるのがいい!
🌿秋色アジサイ
夏を過ぎても切らずにおいておくとアンティーク調の色味に。
🌿花の咲かない冬は色んな種類の葉っぱを組み合わせて飾る。
主役として斑入りの葉っぱなどを。
🌿落ちた赤い実をワイングラスなどグラスにいれるとおしゃれ。
🌿干し花
咲いている花をざるにのせて干す。
干し花をガラス容器に何種類かいれるとおしゃれ。
②「低コスト生活」かぜのたみ著
低コストに暮らすためのヒントが書かれている本。
具体的方法もありますが、考え方を中心に書かれています。
この本で一番伝えたかったのは、増やす・伸ばすより、今あるもの(モノも自分も、自分のキャパも)を活かすということだと思います。
今の自分を大切にする、認める、
今の自分に合うものを探す、選ぶということ。
→勉強したり、資格取ってレベルアップしないとと思ったりしないで今できることでやっていけばいいのかもと思いました。
💡やってみたい
・楽天市場アプリを削除
・家計簿の集計時に電気会社の見直し
・スマホの整理(写真整理、メモアプリ整理、使っていないアプリ削除、アプリの並び替え)
・月前半は使わない、後半は豪遊のメリハリ
・服のテイストを固める
・遠出したくなっても1〜2駅移動すれば気分転換できる
社会部門
①「ネット右翼になった父」鈴木大介著
晩年の父親からネット右翼的な発言かあり、心を閉ざしてしまった著者が、父親が亡くなってから改めて父がネット右翼だったのか、どういう思想を持っていたのかを検証していく本。
まず私は右翼やネット右翼というのがどういうものか勉強したことがなかったので、そこの部分から勉強になりました。
著者によると…
保守=個人より国家を優先する思想。伝統国家ニッポンの再生や維持を見据える思想のこと。
個人の自由よりは、伝統的国家の美しさを優先する。
歴史認識としても、第二次世界大戦に向かった日本を肯定的に捉えるといった思想や価値観があるため、国家の自立性(米国依存からの脱却)や再軍備もイシューとして前面に出てくる。
右翼=保守的思想や価値観を抱え、行動に移す人々、派閥
だそうです。
著者は、父親がネット右翼的な発言に至った経緯を過去の言動や親しい人にインタビューして分析した結果、父親はネット右翼ではなかったと結論づけています。
奇抜なタイトルで、序盤は父親を糾弾するような激しい内容だと思いましたが、最後は愛すべき父親の話になっていたのが泣けました。
父親をネット右翼だと勘違いしてしまった主な理由として、コミュニケーション不足をあげていました。
親だからって何でもわかり合えるわけではないですもんね。
コミュニケーションをとれなかった理由まで踏み込んでいて、読者へのメッセージとしてまだ父親が健在な場合は、自分のように後悔する前に、コミュニケーションをとっていこうと締めくくっていました。
②「無戸籍の日本人」井戸まさえ著
無戸籍の日本人のがなぜいるのか、民法772条の欠陥、無戸籍の人たちが戸籍をとるまでのルポです。
民法772条(嫡出の認定)…離婚後300日以内に出生した子どもについては離婚前の夫の子と推定する
この法律により、離婚後300日以内に前の夫の子でない子を産んだ母親は出生届を出せずに結果的に無戸籍の子を生み出してしまっている状況があるようです。
この本では、年間3,000件も無戸籍になる子が存在すると書かれていました。
こんなにたくさんの無戸籍の人がいるなんて考えてもいなかったのでまず驚きました。
これは、一握りの人というレベルではなく、明らかに法律の欠陥ではないかなと素人でも感じてしまいます。
そして、この問題の1番重要なところは、当事者の無戸籍の子どもは全く悪くないということです。
前半のルポを読むと、貧困やDVの問題があったり…と、親にも事情があり、そうなってしまっていることが多いことが分かります。
子のことを最優先で考えて無戸籍になってしまっていることもあるんです。
民法772条の法改正が進まないことについて考えると、選択的夫婦別姓の議論のときにも感じていた疑問が同じように出てきます。
家制度ってなんだろうという疑問。
それを政治家たちは大切にして何を守りたいんだろう?
私にはそこがイマイチわかりません。
無戸籍の問題も一番弱い存在の子どものこと、別姓の問題も弱い立場の女性たちのことを考えて今の時代にあったものにしてほしいなと考えます。
法律は弱い立場の人を救うものであってほしい!と願ってやみません。
いやー今年もたくさん読みました。
すぐに内容を忘れてしまうけれど、ブクログやこのブログに記録をつけることで少しは忘れにくい気がします。
読んだ本はブクログというオンラインサイトに登録して、整理しています。
感想や評価が入れられてとても便利ですよ。
https://booklog.jp/users/8suu4
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
↓押してくれるとうれしいです!(^^)!
にほんブログ村
ミニマリズムランキング
子供なし夫婦ランキング